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2010年8月13日金曜日

実感のない判断はしない

 多くの情報があふれると、乗り遅れまいと更に多くの情報を集める。このスパイラルに入ると判断力も変わってくる。何か不幸があると、時代遅れだったからだと、さらに情報をかき集めることを正当化してしまう。

 人間と他の動物との大きな違いは、脳の進化である。それも生命の歴史が40億年ある中で、ひとは、約50万年前から脳の巨大化がはじまり、現代人が登場するにはわずか15万年前だ。人は、ごく短い間で原始人から現代人になったのだ。また、文明としては、数万年前から始まったとしたら、文明を謳歌する現代人と言えども、まだわずかな時間しか過ぎていない。

 つまり、脳の進化と人間の進化には、生命としての歴史からみるとごくわずかな進化でしかないということだ。ここで、脳を鍛えたところで、飛躍的な進化は望めそうもない。一方人間が生み出した科学により、文明は相対的に人間の進化よりも遙かに進化してしまった。これに追いつき追い越せと煽っているのは、情報を提供しているメディアである。

 この煽動に蹂躙されて黙認し続ける必要があるのか。と考えると、生命体としての自分と何か情報を受け取り判断している自分の間をしっかりと結びつけないと実感のない判断が生じることになる。この実感のない判断は、次の実感のない判断を呼び込むので負の連鎖が始まってしまう。よって、私は、実感のない判断は極力しないように考えている。

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